お教室は素敵というには程遠く、殺風景でした。
いくつかのお教室を見ましたが、どこも似たりよったり。
テレビで見たオペラ座やボリショイのお稽古場をイメージしていた私は、
チュチュは舞台でしか着られない事とともに、がっかりしたことを憶えています。
先週末の家具入れ替えでディスプレイしたこのコーナーは、
バレエ教室の片隅や、リハーサル室、舞台の袖なんかに
こんな場所があったらよかったのに、という私の憧れを形にしました。
この椅子に腰掛けてトゥシューズのリボンを結び、
鏡の前で滑り止めの松やにをつけながら足をならし・・・
子供の頃にこんな空間に身を置いていたら、
もう少し情緒とか気品とかそういったものが身についていたかも、
と自分の努力不足を棚に上げて思ってみたりも。
日が暮れて、レジカウンターからこのコーナーを見つめる私の脳内に流れるのは、
バレエ音楽ではなく、なぜかフォーレの「夢のあとに」なのでした・・・。
